宜野湾は実は洞窟だらけ
沖縄「普天満宮洞穴」

那覇市から北へ約10km強、普天間と呼ばれるこの地域一帯は、意外にも鍾乳洞の宝庫。現在判っているだけでも130以上もの鍾乳洞や洞窟が存在しています。

とはいえ、大規模なものは少ない上に、生活排水の流入や破壊などの問題をも抱えており、観光用に公開されているものはほとんどありません。

そんな中、意外な場所の洞窟が一般向けに公開されているのです。その意外な場所とはなんと神社。
宜野湾市唯一の神社である「普天満宮」は、琉球赤瓦葺を用いた入母屋造の本殿や拝殿を持つ立派なもので、こちらの境内の奥に洞穴があります。そもそも普天満宮の創建は、洞窟に琉球古神道神を祀ったことに始まるものです。
ちなみに町の名前は普天間ですが、神社の名は普天満。微妙に漢字が違います。

拝殿の横にある授与所で住所氏名の記名をすれば、巫女さんの案内で誰でも入洞することができます。巫女さんの先導で木戸と鳥居をくぐり、石垣にある扉から通路を抜ければ、洞窟に到着。
洞窟は280ｍの長さがあり、50mほどの部分を見学できます。奥へ入ることはできません。さらに奥部は海岸まで数km続いているという言い伝えもあるそうです。
鍾乳石に注連縄が渡してあるのが、いかにも神社の神域という雰囲気を醸し出していますね。