蟷螂の岩屋・蝙蝠の岩屋
とうろうのいわや・こうもりのいわや
奈良県天川村
…役行者ゆかりの行場
標高1,719mの大峯山は、わが国独自の宗教である修験道の山。白鳳年間に役行者(えんのぎょうじゃ)によって拓かれました。
この洞窟もまた「一之行場」として、やはり役行者が拓いたもの。天井が低いため腰をかがめて入らねばならない様子が、まるで昆虫のカマキリ(蟷螂)のように見えることから命名されました。蟷螂ってパッと読めないですよね…
平日は洞の営業をしていないことが多いため、土日を狙ったほうが吉。また洞内に照明設備がないので、受付で懐中電灯を貸してくれます。
途中、「親の胎内潜り」などの屈んで歩かざるを得ない箇所もあり、滑りやすいためお年寄りや足腰が弱い人は入洞を控えましょう。
また大きなヘビのように見える「蛇腹」と呼ばれる岩もあります。これは大昔に大蛇が洞内に棲みついて修験者を襲っていたのを、宇多天皇の勅命で聖宝(しょうぼう)という僧侶がこれを退治して、修験道を再興したという伝説の名残かもしれません。
蟷螂の岩屋から歩いてすぐにある蝙蝠の岩屋。その名の通り洞内にはコウモリがわんさか居るのか…と思いきや、修験者が洞に籠って修行することから「籠りの岩屋」が転訛したもの。もちろんコウモリも棲んでいます。
洞の入口は川を渡ったところにあり、エメラルドグリーンの澄み切った淵を見るだけで心が洗われそうです。
DATA | |
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住所 | 奈良県天川村洞川643 |
TEL | 0747-64-0333(大峯山洞川温泉観光協会) |
時間 | 9時~17時(※変動あり) |
休み | 夏休み期間中以外は平日はほぼ休業、 (※11/30~4月末は閉鎖) |
料金 | 300円(※蟷螂の岩屋・蝙蝠の岩屋共通)、幼児無料 |
特記 |
画像引用: 大峯山洞川温泉観光協会様 (http://www.dorogawaonsen.jp/sightseeing/188/)